前回に続き今回は7話から最終話までのダンディーアイテムを考察してみたいと思います。
第7話「財布」
靴と同じように財布も自分で想像する以上に人に見られているものです。小物の趣味がいい人を見ると「おしゃれだな」と思いますね。
財布は大きく分けて「長財布」と「ふたつ折り」に分かれますが、やはりスーツのポケットに入れてもジャケットのラインが崩れない長財布を選びたいです。
そして今回の段田セレクトはこの財布。
「メゾンタクヤ TTウォレット」
タクヤと言っても日本のブランドではなく、2008年に立ち上げられたフランスのブランド。iPhoneやiPadのケースに高級レザーを使用したことでも有名です。
多くのセレブにも愛用される財布の名品。これは自慢できるいいチョイスですね。
第8話「傘」
かの白洲次郎は傘のロールスロイスと呼ばれたロンドンの王室御用達「ブリッグ」の傘を愛用していたそうです。
イギリスという国は一見おかたいように見えて、一流ブランドでも非常にウィットに富んだ商品があります。
例えばレインコートの世界的ブランド「アクアスキュータム」。
ここのレインシャッポーのつばの長さは「ダンヒル」のストレートグレインのパイプの長さに合わせ、雨の日もパイプが吸えるようなデザインだったり。
「ブリッグ」の傘も柄の部分を取り外すとウイスキーを入れる水筒になっていたり、やはり紳士の国らしくユーモアとウィットを大切にしているのが面白いところですね。
そこで今回の段田セレクション。
「前原光榮商店 16本骨傘」
創業昭和23年皇室御用達の日本が誇る世界的有名な洋傘メーカー「前原光榮商店」。
柄の部分も天然素材を使っており、1本1本表情が違う孫の代まで使える傘と言われています。
至高の逸品と言えるでしょうね。こんな傘を買ったら絶対に電車の中で忘れるなんて出来ないですね!
文句なしのチョイスでした。
第9話「シャツ&ネクタイ」
スーツと同じようにシャツも大切なのはサイズ感ですね。特に首回りは特に重要で窮屈に見えても余裕がありすぎてもだらしなく映ります。
もうひとつはウエスト周りののフィット感です。ウエスト周りにだぶついていると、ジャケットを脱いだとき(シャツは正式には下着なのでジャケットを脱ぐのは原則的にNGですが)シルエットがぼやけてしまいます。
オーダーメイドが理想ですが自分のサイズを把握しておくことが大切ですね。
今回の段田セレクトシャツとネクタイは?
「ターンブル&アッサーのシャツとドレイクスのソリッドタイ」
チャールズ皇太子や007のジェームズ・ボンド、そして白洲次郎などあまたの有名人に愛されたイギリスのシャツ。
クラシコ・イタリアブームでイタリアのシャツならどんなものでも売れていたときも、ターンブル&アッサーのシャツの人気は衰えることはありませんでした。
1885年創業の歴史の重みが詰まったシャツの逸品です。
ネイビーのソリッドタイはシャツやスーツに合わせ安く、必ず1本は持っていたいアイテムですね。
ドレイクスのソリッドタイは36オンスのスタンダード、40オンスのウインザーツイルしそして50オンスのロイヤルツイルがあります。
1インチ角の生地の重さをオンスで表し重いほど重量感があります。
特に50オンスは独自の織り方で手触りや艶が他のものと明らかに違います。購入するなら断然50オンスがおすすめです。
第10話「スーツ」
いよいよ10話にして大人最強のモテ服「スーツ」の登場です。
この記事でも書いているようにスーツ選びのポイントはたったひとつ「サイズ感」これに尽きます。
国によって各ブランドによってシルエットが微妙に変わってくるので、徹底的に試着して自分に合ったサイズのスーツを選ぶとそれだけで見た目は確実にアップします。
それほどスーツにとってサイズ感は大切です。
そのよい例がこちらの写真。
「俺のダンディズム」のビフォーアフターですが、スーツのサイズ感が違うだけでこれほど印象は変わります。スーツ選びは細かくチェックするべきですね。
そして段田セレクトがこちら。
「ヘンリープール メイドトゥメジャー」
ロンドンサビルロウ最古のテーラー「ヘンリープール」。
その顧客も凄くナポレオン3世やウィンストン・チャーチル日本では吉田茂や白洲次郎こられの人たちに生涯愛されたブランド、それがヘンリープールです。
伝統的なイングリッシュドレープでスマートなラインが知的に見せてくれます。
ヘンリープールのスーツにターンブル&アッサーのシャツ、ドレイクスのソリッドタイにジョン・ロブのストレートチップもうこれは「究極のクラシック」の完成形だと言ってもいいと思います。
まったく文句のつけようがないチョイスですね。
第11話「下着」
下着が「アンダーウェア」と呼ばれるようになってイメージが変わって来ましたね。
そこには見えないからとか消耗品だからという範囲を超え、デザインと手触りの良さと穿き心地を各ブランドは追及しています。
さて今回の段田セレクトは?
「シーサー」
1875年創業ドイツの老舗下着メーカー。
ヨーロッパではナンバーワンのシェアを誇り、無駄のないシンプルなシルエットとエジプト産「マココットン」の肌触りはカシミヤのようだと言われています。
以上ここまで段田一郎がセレクトしたダンディーアイテムを紹介した訳ですが「人間は外見ではなく中身だ!」と日本では未だに言われていますね。
デザイナーの山本耀司さんは。
「おしゃれの原理は人の目を楽しませること。自分のためではない。他者を気遣うこと。だからおしゃればかりに夢中になる奴は大嫌いだし、ファッションなんて全然わからないんですと知らないことを誇りにしているような奴は怠惰でかしない」
と語っておられます。身なりを整えることはやはり人に対する気遣いなんですね。
そして気遣いをしようと思ったとき内面はもう変化しているんだと私は思います。
外見を磨き上げることで自信を人への気配りが出来て、明るくなり今までの自分よりもうワンランク上の自分になれる。
そんなことを感じさせてくれるドラマが「俺のダンディズム」ですね。