読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

自分流儀のダンディズム♪

ファッション、映画、小説、音楽好きなことを好きなように語ります。

繰り返し何度も読んだ小説をランキング形式で振り返ってみる♪

本・小説
スポンサーリンク
 

 

 

 

rintaro95.hateblo.jp

 

繰り返しもの第二弾!密かにシリーズ化しようと目論んでいる今日この頃です(笑)

 

第一弾が「映画」だったので映画の次はやっぱり「本」でしょうとなりまして、今回は小説を中でもエンタテインメント作品に絞って行ってみたいと思います。

 

小説もやはり前回の映画と同じように、繰り返し読んだ小説とオールタイム・ベスト10とはまた違った結果になるのが面白いところですね。

 

それでは今回も記憶をたどりながら・・・。

 

           f:id:rintaro95:20160926123057p:plain

 

10位 哀愁の町に霧が降るのだ 椎名誠

 

昼間でも陽がささない小岩の6畳一間のアパート「克美荘」での、男4人の共同生活とその周りを徘徊する怪しい面々との日々を描いた椎名誠の自伝的小説。

 

もっともご本人は本書の中で「これは自伝的小説などではなく、周りのおもしろくも怪しい人たちを描いた、言わば他伝的バカ話しなのだ」と言っておられますが・・・。

 

しかも一緒に共同生活をしているメンバーが、弁護士の木村晋介やイラストレーターの沢野ひとしという、今考えればかなり豪華な顔ぶれ!

 

そんな若き日の彼らが繰り広げる、愛と闘魂と大酒と食欲の日々が面白く時に切なく描かれた椎名誠作品イチオシの長編小説。

 

脳科学者の茂木健一郎が「青春が絶滅危惧種になった、今の時代だからこそ読んで欲しい」と語る青春小説の名作です。

 

 

 

9位 太陽がイッパイいっぱい 三羽省吾

 

三羽省吾のデビュー作で第8回小説新潮長編新人賞と、第5回酒飲み書店員大賞という何だかよく分からない賞のダブル受賞作品。

 

ところは大阪「マルショウ解体」で日々肉体労働に励む大学生イズミ、そしてイズミを取り巻くマルショウ解体の面々のドタバタをユーモラスに描いた三羽省吾快心の一作。

 

イズミを始め巨漢マッチョで坊主頭のカン、赤面症で女性と話すことができないクドウ、リストラされた元サラリーマンのハカセなど。

 

肉体労働の現場の日常を描きながらそこに起こる事件の数々、笑いありロマンスありのドタバタ劇。もう全編ザ・オオサカというくらい大阪臭の強い作品ですが、登場人物のキャラクター造形もしっかりしており、作品のクオリティーを高いものにしています。

 

大いに笑ってスッキリしたい、そんな時にオススメの小説です。

 

 

 

8位 愛と名誉のために ロバート・B・パーカー

 

ボストンの私立探偵スペンサーシリーズでおなじみの、ロバート・B・パーカーによる恋愛小説の傑作。

 

タイトルはハンフリー・ボガートとイングリット・バーグマンの名画「カサブランカ」の主題歌「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」の一節。

 

「愛と名誉のために闘うのは昔から変わらぬ物語。世界はいつも恋人たちを暖かく迎える。たとえ時は流れても」という部分から取ったと著者自身語っています。

 

21歳の夏、作家志望のブーンは、恋人ジェニファーから別れを告げられます。絶望し自暴自棄になったブーンは酒に溺れ、失業を繰り返し彼女に出すことのできなかった手紙と共に放浪の旅へ。

 

行く宛もなく仕事もなくただ酒を飲んで放浪しホームレスになったブーン。ようやくコーヒーショップでの仕事にありついたブーンは、7年の歳月を経ても変わらぬジェニファーへの愛に再生を誓います。

 

酒をやめトレーニングで衰えた肉体を鍛え懸命に働くブーン。コーヒーショップが閉店することになり故郷へ帰るブーンにオーナーのトムは言います「お前はかなりの道のりをよく上って来たよ」

 

ブーンは再びジェニファーの愛を取り戻せるのか・・・。ひとりの男が堕ちて堕ちて、それでも歯を食いしばって再生を誓い這い上がって行く物語。

 

失恋した友人がいたら黙って差し出してあげたい、そんな勇気をくれる恋愛小説の名作です。

 

愛と名誉のために (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

7位 猛禽の宴 楡周平

 

今私の中でハズレのない3人の作家のうちのひとり楡周平の「Cの福音」に続く悪のヒーロー朝倉恭介シリーズ2作目。

 

本作はニューヨークのイタリアンマフィアの抗争が舞台。新興組織に縄張りを荒らされ壊滅を主張する部下のコジモを、組織のボスであるファルージオは逸るコジモを抑え諌めます。

 

しかしボスの座に野心を抱くコジモはその命令を無視し新興勢力の排除を強行、その結果報復としてファルージオが襲撃されてしまいます。

 

その機に乗じボスの座を強引に奪い取ったコジモは、ファルージオの庇護の下恭介が築き上げた裏ビジネスを自らの手中にしようと画策。

 

ファルージオを父親とも慕う恭介は遂に復讐に立ち上がり・・・。

 

悪のヒーローと言えば大藪春彦の「野獣死すべし」や「蘇る金狼」を思い浮かべますが、朝倉シリーズはその圧倒的な表現力とスピーディーな展開、そして際立った人物造形で大藪作品に見劣りしない仕上がりですね。

 

ピカレスクものから経済小説まで幅広いジャンルの作品を発表、目の離せないオススメの作家です。

 

 

 

6位 なかよし小鳩組 荻原浩

 

デビュー作で小説すばる新人賞を受賞した「オロロ畑でつかまえて」に続く、超零細広告代理店ユニバーサル広告社シリーズの2作目。

 

前作でやや笑いどころが空回りしている感は否めなかったですが、この作品は荻原浩の作家としての実力が遺憾なく発揮された秀作ですね。

 

相変わらず仕事がなく経営が危ぶまれているユニバーサル広告社、久しぶりに舞い込んで来た仕事は小鳩組という会社のCI。

 

いわゆる企業イメージの統合戦略によって、会社のイメージアップを図ろうとするもの。

 

大酒飲みでバツイチのコピーライター杉山は、社長の石井とアートディレクター村崎と小鳩組へと向かいますが、建設会社だと自分たちに言い聞かせ向かった会社はなんとヤクザ組織小鳩組 本部!

 

さて杉山はこの仕事をどうこなして行くのか。現実では決してあり得ない状況にリアリティーを持たせ、大いに笑わせ胸にしみる読後感を感じるという稀有な作品。

 

読んで損はないオススメの一冊です!

 

 

 

5位 ボルトブルース 秋山鉄

 

小説新潮長編新人賞受賞作「居酒屋野郎ナニワブシ」「ころがる石のゆくえ」そして本作を残して断筆したのか忽然と姿を消した秋山鉄の傑作長編。

 

主人公は失業保険の給付が切れても、就職の目処も立たず目的もない野崎。そんな時職安で知り合った中条に「若いんやさかい、好きなことをやれ」と言われバイクで北海道を目指そうと決意。

 

しかし野崎の前に立ちはだかる大きな壁それは「金」!

 

派遣工として働きお金を貯めようと決意した野崎は、愛知県の「ニッパツ自動車刈工場」へ。

 

そこで配属されたのは最終ライン、この2週間で7人が逃げ出したもっともキツい部署で通称「地獄ライン」!

 

そのキツさは「2日目にして右腕はとうに限界を突き破っており、自分のものではないようになっている」という凄まじいもの。

 

逃げることを考えないことはない地獄の日々。しかし大男や京大にガイコツやロイドなど仲間にも恵まれ何とか契約の半年間をやり抜きます。

 

そして最終日終業のベル、喜びを爆発される派遣工たち。

「えらい喜びようやないか、何が嬉しい」とたずねる野崎に京大は答えます。

「何もかもだ、まったく何もかもだ。その気になればまだまだやれるぞ!」

 

爽快感とカタルシスが読み手の心を揺さぶるシーン。そして念願のバイクを手に入れ涙を流し街を去る野崎。

 

書評家の北上次郎氏が2001年度ベスト1に選んだ傑作!忘れていたことを思い出すような自分も何かにチャレンジ出来そうなそんな思いを抱く作品です。

 

 

 

4位 黄金のバンタムを破った男 百田尚樹

 

「永遠の0」を始め「海賊と呼ばれた男」など名作などを発表し、私が思うハズレのない3人の作家のもうひとり百田尚樹のノンフィクション作品。

 

その過激な発言で何なと物議をかもす著者ですが、本作は著者のボクシング好きにはたまらない作品に仕上がっています。

 

日本人初の世界チャンピオン白井義男の時代から、著者は丹念に昭和のボクシング界を描いて行き読者に語りかけます。

 

「この本を読んで下さっている若い読者に繰り返して言いたいのだが、昔の世界チャンピオンと現在の世界チャンピオンの価値は等価ではない。当時世界チャンピオンは8階級に8人しかいなかった。世界でたったの8人である。」

 

4団体17階級で70人近くの世界チャンピオンがいる現在とは、確かにその価値は当時と比ではないですね。

 

そして日本中を熱狂させた「黄金のバンタム」と呼ばれたブラジルの英雄、エデル・ジョフレを見事打ち破ったファイティング原田の激戦と苦悩が著者の取材によって見事に描かれます。

 

フィクションである小説とはまた違った、著者の作家として類まれなる才能が垣間見える優れたノンフィクション作品です。

 

 

 

3位 ハゲタカ 真山仁

 

ハズレのない作家最後のひとりで、シリーズ累計200万部を突破した真山仁の大ベストセラー第1作の「ハゲタカ」。

 

バブル崩壊後の日本を舞台にハゲタカと呼ばれた外資系投資ファンド、そのファンドマネージャー鷲津政彦を主人公にした作品。

 

大手銀行の不良債権処理や、冷酷なでの企業買収を描く経済小説でありながら、様々な登場人物が織りなす壮大な人間ドラマでもあります。

 

シリーズは1作目である本作に続き。

「ハゲタカⅡ」

「レッドゾーン」「グリード」

そしてスピンオフ作品である「ハゲタカ外伝 スパイラル」の5作ありますが、もうどれを読んでもハズレなし!

 

この作品の魅力は何と言っても主人公鷲津政彦にあります。170センチ足らずの身長に特徴のない顔立ち、着ているスーツも仕立ては良さそうだが彼が着ると安っぽく見える。

 

大阪船場の商人の家に生まれ、ジャズ・ピアニスト目指し渡米するも挫折。しかしその風貌と裏腹にアメリカ最大の投資ファンド「KKL」でゴールデン・イーグルと異名を取るほどの凄腕ファンドマネージャー。

 

そして「日本を買い叩く」と豪語して、緻密な計算のもと闘いに挑みます。

 

脇役も鷲津の相棒リンを始めとして魅力的な人物ばかり!シリーズはまだ続くようでますます目が離せないですね。

 

 

 

2位 ただ栄光のためでなく 落合信彦

 

経歴詐称やゴーストライター説など、問題を指摘する人も多く一部ではカルト扱いされている著者ですが、初の長編である本作はそんな問題はどうでもよいと思えるほどの名作です。

 

落合ファンならずとも何度も読み返したと言う人が多い、エキサイティングで感動的なストーリー!

 

エクアドルの大油田を発掘し一躍石油業界で、世界中のオイルマンから「ザ・ギャンブラー」と恐れられた男佐伯剛。

 

その佐伯の孤児だった少年期から、単身アメリカに渡り大学生活で生涯の友との出会いそしてビジネスでの成功と挫折。

 

愛する人との非情な別れと苦悩、ストーリーはもちろんのこと、脇役の素晴らしさもこの小説をより魅力的なものにしています。

 

佐伯が副社長を務める「プログレスオイル社」のデヴィッド・フェンシュタイン。どんなジャイアントも嗅ぎつける天才的な嗅覚を持ったハンス・ザ・スメラー。

 

大学時代からの親友でモサドの局員であるサイモン・シラーなど。多士済々の面々が物語を彩っています。

 

もう読み始めたらノンストップの面白小説であることは間違いなし!人生なんて・・・とシニカルになっている人に是非読んで貰いたい。

 

そして人生はそう捨てたもんじゃないよ、そう伝えたくなる傑作です。

 

 

 

1位 ブラディ・ドールシリーズ 北方謙三

 

「冬は海からやって来る。毎年静かにそれを見ていたかった。だが友よ人生を降りたものにも闘わねばならないときがある。夜、霧雨、酒場。本格ハードボイルドの幕が開く」

 

北方謙三と言えば若い世代の読者は、中国の歴史ものを書いている作家というイメージが強いようですが。

 

やはり北方謙三はハードボイルドにとどめを刺しますね。

 

10位から2位まではシリーズものでも一番好きな作品単体で紹介して来ましたが、このシリーズだけはとても一冊だけに絞ることは出来ません!

 

もう1作目から語りたい!1日中語っていたい!そう思える北方ハードボイルドの最高峰に位置するシリーズです。

 

「さらば荒野」

「碑銘」

「肉迫」

「秋霜」

「黒銹」

「黙約」

「残照」

「鳥影」

「聖域」

「ふたたびの荒野」

 

全10作からなるシリーズ。港町N市にある酒場「ブラディ・ドール」を舞台にオーナーである川中と、かつての親友で交通事故で腎臓を損傷した弁護士でキドニーというニックネームの宇野、バーテンの藤木この3人を軸に物語は進んで行きます。

 

そしてN市と「ブラディ・ドール」に惹きつけられるように、川中と藤木の殺しを請け負った男やフロリダで妻を殺された男。

 

若い恋人と街に来てトラブルに巻き込まれる初老の著名な画家。

 

おしゃべりな殺し屋に惚れた女と堕ちていった過去を持つジャズ・・ピアニスト。凄腕ですが闇診療も引き受ける外科医。

 

自分の前から突然消えた女を追ってきた影のある若い男、離婚した妻を助けようとやって来た中年男に、家出した生徒を探しに来た高校教師。

 

彼らが作品ごとの主人公となってシリーズを形成しています。どの人物も一筋縄ではいかない魅力的な男たちばかり!

 

また熱狂的ファンが多いのもこのシリーズの特徴で、ファンが数人集まると好きな登場人物や好きなシーンなど話しは尽きませんね。

 

そして何より名セリフの宝庫と言ってもいいくらい、粋な感動的なセリフが各作品に散りばめられています。

 

「誰かに乾杯するという気分になれないが」

「それでも乾杯しようじゃないか、海にとか、風にとか、冬の寒さにとか」

(肉迫)

 

川中のクルーザーでトローリング中、怪物と言われる魚と格闘するジャズ・・ピアニストの沢村。数時間の格闘で顔色がどす黒く変化するのを心配した瑛子が川中に。

 

「やめさせてよ。やめさせて下さい」

「ここまで来たら結果がどうなろうと、最後までやるしかない」

「でも」

「いいんだ、負けるにしたって男には負け方ってやつがある」

「社長相手は魚なんですよ、ここでやめたってどうなるものでもないのに」

「魚じゃないさ。もう魚じゃない・・・」

(黒銹)

 

そしてファンなら誰もがシビレたシリーズ屈指の名セリフ!

 

荒波の海を渡り断崖を命がけでよじ登り、ひとりで身を隠す若い恋人に会いに行く初老の画家。たったひと言だけを伝えるために・・・。

 

「私がいる」

「はい」

「おまえには私がいる。それだけを伝えておきたかった」

「先生が?」

「おまえには私がいるんだ。どれほど助けてやれるかは分からない。私の命の分だけそれだけおまえを助けられる」

(秋霜)

 

男性女性問わずオススメして人たちは全員ハマる!そんなハードボイルドの金字塔のような作品です。

 

 

 

秋の夜長に飲みながら、休日にくつろぎながら読書を楽しむ。そんな時のお供にオススメの作品を集めてみました。

 

書いているとまた読み返したくなって来た(笑)

 

 

rintaro95.hateblo.jp

 

 

rintaro95.hateblo.jp

 

 

rintaro95.hateblo.jp