日本で「オールディーズ」という言葉が使われ出したのは1973年に公開されたジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラフィティー」からで、それ以来1950~60年代の音楽が「オールディーズ」というジャンルで定着しました。
それほどあの映画が名作だったということですね。
そこでいつものように好きなオールディーズのバラードの名曲を極私的に選んでみました。
「トワイライト・タイム」プラターズ♪
プラターズと言えば「オンリーユー」や「煙が目にしみる」が有名ですが、私が一番好きなバラードはやはり「トワイライト・タイム」ですね。
お台場滞在中は夕暮れ時に海辺を散歩するときいつもこの曲を聴いてました。
こんな景色の中で聴くには最高の曲ですね。
「夜のとばりが降りてくるトワイライト・タイム。君の声が呼んでいる。その日の終わりを示すとき愛する君の声を聞く。一日の余韻の中でランデブーを繰り返す。いつもと同じやり方でいつものようにまた恋に落ちるんだ」
プラターズの甘い歌声にピッタリの名曲ですね。
「ボーイハント」コニー・フランシス♪
「カラーに口紅」と並ぶコニー・フランシスの代表曲。MGMの同名映画のテーマソングとしてニール・セダカとハワード・グリーンフィールドが作ったバラード。
日本でも伊東ゆかりさんや竹内まりやさんなど、数多くのシンガーがカバーしました。
「男の子はたくさんいるから、わたしを待ってる人がいる。微笑む笑顔暖かい抱擁。優しく包む2本の腕。男の子はたくさんいるから運命の人だっている。街のどこかを歩いている。男の子はたくさんいるから、男の子はたくさんいるから、わたしを待っているひとがいる」
コニー・フランシス自身が日本語やイタリア語、スペイン語にドイツ語でレコーディングしたバージョンもあり世界15ヵ国でナンバーワンヒットを記録した名曲です。
Connie Francis / Where the Boy Are ボーイ・ハント / コニー・フランシス
「ビーマイベイビー」ロネッツ♪
名プロデューサーとして音楽史に今なお名をのこすフィル・スペクターの傑作。
録音技術が発達していなかった当時、何度も多重録音を重ねて重厚な音を作り出し「スペクターサウンド」呼ばれ多くのプロデューサーに影響を与えました。
「ふたりが出逢った夜、あなたのことが必要だと分かった。だから愛してるって言ってくれない?あなたに自慢させる。みんなを振り返らせる。だからわたしのキュートな彼氏になって」
ストレートなラブソングですね。日本ではジョニー大倉さんが「ポップン・ロールコレクション」というアルバムの中でカバーしたのが印象的でした。
「ミスター・ロンリー」ボビー・ヴィントン♪
1962年にリリースされ全米ナンバーワンヒットに輝いたボビー・ヴィントンの作品。
1978年に公開され日本でも大ヒットしたイスラエル映画「グローイング・アップ」のクロージングテーマに使われ作品を一層引き立てた名曲です。
「寂しいぼくはひとりぼっち。そばには誰もいない。誰か電話をかける人がいればいいのに。ぼくは孤独な兵隊なんだ。望みもしないのに家から遠く離れ。家に帰ればどんなにいいだろう。ぼくは孤独な兵隊なんだ。だから寂しいんだ。家に帰れたらどんなにいいだろう」
ベトナム戦争当時アメリカ兵が愛唱したそうです・・・切ないエピソードですね。
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「悲しき雨音」カスケーズ♪
こちらも1962年にリリースされ2週連続全米ヒットチャートナンバーワンになったカスケーズの美しいメロディーラインをもった曲。
オールディーズの定番ヒットソングとしてオムニバスアルバムには必ずと言っていいほど収録されてますね。
「悲しみ刻む雨音が聞こえる。あの日の輝きをかき消すように。降りしきる雨はぼくの心を切なくさせてやむことはない。愛したあの子、今は素敵な誰かと歩いているんだね。雨よ伝えてほしい。君を愛するこの想い。いつまでも君を待っている」
Rhythm Of The Rain (悲しき雨音) / THE CASCADES
カスケーズは海兵隊出身者で結成されたグループだそうですが、海兵隊とはまったく違ったイメージの繊細な名曲ですね。
「悲しき片思い」ヘレン・シャピロ♪
1961年14歳でデビューしイギリスのヒットチャート1位に輝いた作品。
当時イギリスでの彼女の人気は凄く翌1962年には映画に初主演、63年にはなんと!デビュー間もないビートルズが彼女のツアーの前座をつとめたほどでした。
16歳でデビュー間もないとはいえビートルズを前座にするんですから、いかに彼女の人気が凄かったかの証ですね。
「あなたのことこんなに愛しているのに。あなたには分からない。分かりはしない。好きだなんて言えない。怖い本当に怖い。あなたがわたしを気にかけていなかったら。あなたが誰かといっしょにいるのを見ると。それがわたしだったらと思う。でもあなたには分からない。分かりなしない」
HELEN SHAPIRO - YOU DON'T KNOW
今も現役で最近では日本の楽曲の英語カバーのアルバムも発売しています。
しかしこの時代の邦題やたら「悲しき」が多いな・・・。
「アンチェインド・メロディー」ライチャス・ブラザーズ♪
1955年映画「アンチェインド」の主題歌して作られ作曲者のトッド・ダンカンが歌った作品。
多くの名曲と同じくこの曲もいろんな歌手によって歌われています。インストゥルメンタルバージョンでビルボードチャート1位を獲得したレス・バクスター。
同チャートで3位になったアル・ヒブラー。イギリスチャート1位のジミー・ヤングなど100以上のバージョンが発売されていますが、この曲日本ではなんと言ってもライチャス・ブラザーズが有名ですね。
65年に発売されたバージョンですが80年公開の映画「ゴースト/ニューヨークの幻」の主題歌に採用され世界中でリバイバルヒットを記録しました。
「愛しいダーリン。君が触れてくれることを待っていた孤独な時間。時間がたくさんのことを可能にしたね。今でもぼくのものかい?孤独な川はため息をつく。君が必要だ。君が必要なんだ」
Unchained Melody - Righteous Brothers
エルビス・プレスリー最後のテレビ出演で歌ったのがこの曲でした。
多くの人に愛される名曲ですね。
「I love how you love me」パリス・シスターズ♪
1961年ロネッツやクリスタルズといった女性グループを手掛けたフィル・スペクタープロデュースのヒット曲。
54年にデビューしたグループですが当時はまったく売れず、そんな彼女たちの才能に目をつけたのがレコード会社を経営していたれレスター・シル。
彼がフィル・スペクターにプロデュースを依頼し出来上がったのがこの曲です。
末っ子プリシラの透明感のある歌声が魅力的な美しいバラードです。
「あなたがわたしにキスするたびに目を閉じる仕草が好き。あなたがわたしを恋しがる仕草が好き。でもダーリン一番はあなたがわたしを愛してくれるから」
I LOVE HOW YOU LOVE ME ~ The Paris Sisters (1961)
プリシラは68年にビリー・ホリディのカバーアルバムを発売していますがこちらも名盤です。
「The end of the world」ジュリー・ロンドン♪
「この世の果てまで」という日本のタイトルでも良く知られている曲ですね。
元々は1962年スキータ・デイヴィスがカントリーとして発表した曲ですが、63年ジュリー・ロンドンがカバーし大ヒットしました。
この曲もまたカーペンターズやブレンダ・リー、ナンシー・シナトラなど多くの歌手がカバーしています。やはり名曲は歌い続けられますね。
「なぜ太陽は輝くのだろう。なぜ波は打ちつけるのだろう。みんな世界が終わったことを知らないのだろうか。あなたがこれ以上わたしを愛し続けることはないのだから。なぜ鳥はさえずるのだろう。なぜ星は輝くのだろう。みんな世界が終わったことを知らないのだろうか。あなたがこれ以上わたしを愛し続けることはないのだから」
日本でも竹内まりやさんや石嶺聡子さん原田知世さんなどがカバーしていますが、珍しいところでは勝新太郎さんもカバーしています。
「あなたの肩に頬をうずめて」ポール・アンカ♪
1959年全米チャート2位を記録したポール・アンカ数あるヒット曲のひとつで切ないバラード。
ポール・アンカは歌手としてだけではなく、ソングライターとして才能も豊かで多くの歌手の楽曲を提供していますね。
これはシナトラが引退宣言をしたときにフランスの古い曲にポール・アンカが歌詞をつけたもので、世界中で今も歌い継がれる曲ですね。
シナトラはポール・アンカの才能をかなり評価していたようで復帰作「レット・ミー・トライ・アゲイン」もポール・アンカに依頼しています。
「君の肩をぼくの頬にうずめてその腕で抱きしめて。きつく抱きしめてぼくを愛していると示しておくれ。一度でいいからキスしておくれ。おやすみのキスでもいい。人は恋を勝てないゲームだと言うけど。叶える道をいつか見つけるさ」
あなたの肩に頬うめて Put Your Head On My Shoulder ポール・アンカ
77年に当時人気のあったレイフ・ギャレットがカバー日本でもヒットしました。
今聴いてもやはり全部名曲ですね!