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スクリーンで出会ったニューヨークの強くてタフな5人のコップ♪

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映像の世界でも活字の世界でも「刑事もの」「警察もの」はひとつのジャンルとして確立されていますね。

 

アメリカ映画における「刑事もの」はニューヨークを舞台にした作品が多いので、ニューヨーク限定で印象深い刑事たちを選んでみるのも面白そうですね。

 

ニューヨーク市警はほかのどの都市の警察とも違った存在で、警察ではなく「停戦監視団」だと言われています。

 

ではどのような戦争の停戦監視団なのか?それは持つ者と持たざる者との戦争で階級間の宿命的な争いです。

 

つまりニューヨークで治安を守るのは、停戦状態を維持することと言い換えてもいいと思います。

 

極めて不安定な状態を常に緊張感を持っているのがニューヨーク市警の警察官なのかも知れないですね。

 

例によって今回も軽くひねりを加えておりますが(笑)どの作品も観て損はない佳作揃いオススメの作品ばかりです。

 

一人目「フレンチ・コネクション」のジミー・ドイル!

 

1971年、ウィリアム・フリードキン監督作品。

 

ニューヨークのタフなコップと言えばまず思い浮かぶのは、やはりポパイことジミー・ドイルです!

 

フレンチ・コネクションとは60年代から70年代に実在した、トルコからフランスを経由してアメリカに密輸される麻薬組織のこと。

 

その組織のボスであるシャルニエの監視する任務についたドイル。

 

シャルニエが高級レストランで食事を楽しんでいるあいだ、これを見張るドイルは吹きさらしの路上で、薄いピザを頬張りながら監視します。

 

その後他の作品のもよく引用されていますが、ドイルにとって任務遂行の理由は階級的怨嗟に根ざしていることを明快に説明した名シーンです。

 

やがてドイルの追及の手を恐れたシャルニエは、殺し屋をドイルに差し向けますが・・・。

 

粗野で下品で執念深く狡猾でタフ、ニューヨークの下級警官のある種の典型を描いたこの作品。

 

ジーン・ハックマンの名演と共に印象に残る傑作です。

 

 

 

二人目「サブウェイ・パニック」のガーバー警部補!

 

1973年、ジョセフ・サージェント監督作品。

 

「大地震」「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」などパニック映画ブームの中公開された地味な存在の作品ですが、映画としてのクォリティーはそれらの作品の中でもNo.1だと思います。

 

ニューヨークの地下鉄が4人組の男たちにハイジャックされます。

 

身代金は100万ドル、タイムリミットは1時間!

 

ここからロバート・ショウ扮するハイジャック犯のリーダーのブルーと名優ウォルター・マッソー演じる地下鉄公安局ガーバー警部補の交渉が始まります。

 

スリリングで息詰まるサスペンスで手に汗握る展開と人物造形も良く、ストーリーに引きこまれます。

 

犯人は密室状態の地下鉄からどうやって脱出するのか?

 

そしてこの映画の優れたところはその伏線の張り方の素晴らしさ!

 

その伏線があの笑撃のラストに効いて来ます。

 

ルール違反なのでラストは言いませんが・・・でも言いたい・・・でも我慢(ほんとはこれもルール違反ですね)

 

もうラストのワンカットがこの映画のすべてですね。ヒッチコックの「サイコ」の衝撃のラストに対しこの作品の笑撃のラストは特筆すべきワンカットだと言っても過言ではないと思います。

 

このラストのために監督はマッソーを起用し、マッソーはこのラストの表情のために役を受けたと思ってしまいます。

 

文句なしの名作だと思います。

 

 

 

三人目「刑事マディガン」のダニエル・マディガン!

 

1968年、ドン・シーゲル監督作品。

 

シーゲル監督の刑事ものと言えばクリント・イーストウッド主演の「ダーティー・ハリー」を上げられる方が多いと思います。

 

あちらがアクションものに対して、この作品は骨太の人間ドラマに仕上がっています。

 

二人組の刑事が凶悪犯に拳銃を奪われ、犯人を追い詰める3日間を描いた設定は、黒澤明監督の「野良犬」と似ていますね。

 

血眼になって犯人を追うマディガンと相棒のロッコですが、遂にマディガンの拳銃を使った殺人事件が起こります。

 

やはて犯人を追い詰めたマディガンは相棒とともに逮捕に向かいますが・・・。

 

拳銃を奪った犯人を追うことを軸に、様々な要素がストーリーに盛り込まれています。

 

人間愛や夫婦愛そして友情。タフガイであるマディガンの心に抱えている闇とは?

 

物語が進むにつれてマディガンに感情移入してしまう作品です。

 

主演のリチャード・ウィドマークは冷酷無比あ悪役のイメージでしたが、この作品で新たな一面を出したと評価されました。

 

「ダーティー・ハリー」と観比べてみるのもいいと思います。

 

 

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四人目「探偵物語」のジム・マクラウド

 

1951年、ウィリアム・ワイラー監督作品。

 

しかし酷い邦題です・・・作品の内容を観れば刑事ものだと分かるのに原題の「ディティクティブ」をそのまま「探偵」を直訳したんですね。

 

明らかな誤訳でせめて「刑事物語」にすべきでしたね。

 

しかし内容は素晴らしい作品です。

 

物語はニューヨーク21分署の刑事部屋だけで進行する密室劇。

 

万引き犯の女や宝石強盗に堕胎医、そして弁護士などが次々と刑事部屋にやって来る群像劇でもあります。

 

主人公のマクラウドは悪を許さない妥協なき頑固者、一方相棒のブロディー刑事は人のよい人情家。マクラウドは他の犯罪者をブロディー刑事に任せ、堕胎医シュナイダーを徹底的に追い詰めます。

 

そしてシュナイダーによって愛する妻の闇に触れたマクラウドは・・・。

 

この作品と同じ密室劇ではシドニー・ルメット監督の「12人の怒れる男」が評価されていますが、この作品も脚本がよく練り上げられ名匠ワイラー監督のタイトな演出によって、グイグイ引き込まれます。

 

主演のカーク・ダグラスの自伝によると、彼は実際ニューヨークの47分署で2週間刑事に混じって研修を行ったそうで。

 

窃盗犯の指紋を取るように言われ「あんたカーク・ダグラスじゃないのか?」と聞かれ「もしそうならここでこんなことしているかね?」と答えたそうです。

 

じっくり観たいオススメの作品です。

 

 

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五人目「Q&A」のマイケル・ブレナン!

 

1990年、シドニー・ルメット監督作品。

 

エディー・マーフィーの映画デビュー作「48時間」で絶妙のコンビをコミカルに演じたニック・ノルティニューヨーク市警の悪徳警部に扮した作品。

 

「Q&A」とは犯罪事件を担当した検事が関係者への質疑を速記させる訊問調書のこと。

 

麻薬の売人を射殺したブレナンは正当防衛を主張しますが、事件を担当する新米地方検事のアルはブレナンに疑念を抱きます。

 

しかしアルの上司クインは取り合いません。そして麻薬ディーラーのボビーから事件の真相を聞かされたアルは検察上層部に報告しますが・・・。

 

この作品の魅力は悪徳警部ブレナンをめぐって様々な人物が登場するところにあります。

 

売人を射殺したブレナンを弁護して訊問を受ける二人組の刑事は、黒人とプエルトリコ人というコンビで、訊問にアルの元恋人もプエルトリコ人でその元恋人と同棲しているのはプエルトリコ人の麻薬組織のボス。

 

脚本も担当したシドニー・ルメット監督そんな複雑な人間模様を丁寧に描きます。

 

「12の怒れる男」や「未知への飛行」「セルピコ」などの名作を送り出したルメット監督の手法には思わず唸ってしまいますね。

 

その中でノルティー扮するブレナンは誰よりも逞しくふてぶてしく、観ていて痛快なくらいで彼のキャラクターにピッタリ!

 

あまり話題にならなかった作品ですがオススメの1本です!

 

 

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