ノマド=英語で「遊牧民」の意。近年IT機器を駆使してオフィス以外の様々な場所で仕事をする。新しいワークスタイルを指す言葉として定着した。
確かに今やすっかりお馴染でブログでも、頻繁に目にするようになった「ノマド」。
初めて聞いた時「ノマド?何やそれ?ガテン系の仕事の種類か?」などと私が思ったのはこの際置いといて(笑)
ノマドワーク、一般的にはどんなイメージでしょう。場所はやはりスタバ!「カフェ・モカ。ミルクはノンファットでホイップクリーム追加して下さい」または「ハニードライカプチーノ、ドライ多めで」とスラスラと注文。
窓辺の席に腰掛けてとりあえず飲み物をひと口、かたわらにはもちろんiPhone6、そしておもむろにバッグからMacBook Air11インチを取り出す昼下がり・・・とまぁこんなイメージが浮かぶわけですね。
対して純喫茶ではどうでしょうか?ノマドワークという言葉は遥か彼方に飛び去り「作業」という言葉に変わります。
繁華街の喫茶店ならならまだしも、これがローカルのご近所さん憩いの場というようなお店になると、状況は一変しよりその特徴が顕著になります。
特徴その1 コーヒーチケット!
通常純喫茶には「コーヒーチケット」というものが置いてあり、10杯分の料金で11杯綴りのチケット購入出来ます。
常連さんはほとんど購入されていますが「チケットなくなりました」と言われても「ああ、じゃあ新しいの入れといて」なんて関西のオヤジは決して言いません!
「えっ?もうなくなった?どこかその辺に落ちてるんちゃうか?ガハハハ」とか「間違えて他の人にチケット切ってないか?ガハハハ」など、必ずひとこと言ってから購入します。これはもう儀式化しているほど毎回繰り返されます!
特徴その2 Apple社の威光は通用しない!
カフェでのノマドワークではやはり、MacBookがその他のWindows搭載のPCよりビジュアルが決まりますね。お使いの方もどことなくドヤ顔されているような(笑)
ところが純喫茶にいるオヤジ共は歯牙にもかけません。それどころか「お兄ちゃんのパソコンで競馬の予想出来るんかいな?」「いや・・・自分は出来ませんけど」「そらそやなぁ、出来たらこんなとこでコーヒー飲んどらんわなガハハハ」
競馬の予想が出来なければiPhone、iPad、MacBook Airなど、世界に冠たるApple製品も無用の長物となります。
特徴その3 話題はふたつだけ!
カフェには様々な職業の人々が訪れ、おのずと話題も多岐にわたります。
ところが純喫茶に多くの話題は必要ありません。平日は「阪神タイガース」週末は「競馬」このふたつだけ!
タイガースの試合の翌日はそこかしこで、監督批判や編成会議が行なわれ、週末にはそこかしこに予想屋が出現します。
しかし大儲けしたという話しは未だ聞いたことはありません。そして自営業のオヤジはかなりの確率で、タイガースのキャップを被っています。
特徴その4 オヤジまたはオバちゃんに説教される!
彼らは「仕事は汗水たらしてするもの」というほとんど昭和の固定観念に頑なまでにとらわれています。
そんな中で「作業」をしていると「お兄ちゃん、いつも難しい顔してなにやってんの?」なんて関西のオバちゃんは声を掛けて来るんですな。
「仕事ですよ」「えっ?仕事あんた会社行ってないの?」仕事は会社だけでするものとしか考えてないんですな。「いや会社ありますけど」「あるの?あるんやったら会社で仕事しなあかんやん」どうしても会社でさせたいんですな。
ここで決まってオヤジか参戦して来るんですな。「上司に見つかったら怒られるで、給料やらん言うてなガハハハ」と笑いながら周囲に同意を求めるんですな。でもみんな無視してるんですな。・・・一応給料出してる方なんですけど、とは言えなくなるんですな。
特徴その5 とは言えコーヒーの味が分かっている!
そのお店のという注釈付きですが、毎日同じレシピでたてたコーヒーも、たまに味に微妙な変化を感じることがあります。
しかしオヤジたちを侮ってはいけません!彼らはその微妙な変化をすぐに見抜く鋭い舌を持っていて、すかさず指摘するのには感心します。
指摘といっても「今日のコーヒーちょっと薄いんちゃうか?」や「今日はなんか水くさいで」という程度の指摘ですが・・・。
まさかこの記事を読んだとは思えませんが(笑)
でも実はこの関西テイストの濃い雰囲気が、嫌いではないんですね。生まれも育ちも関西ですから、子供の頃から接していてそんなオヤジ共への対応は心得ています。
たまには気分を変えて落ち着いた雰囲気のカフェにも行きますが、それぞれの良さがありますね。
そんなこんなで明日も「作業」に行って来るかな?