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自分流儀のダンディズム♪

元料理人そして元バイヤーがファッション、映画、小説、音楽好きなことを好きなように語ります。

「Tommy!」全米の女性を虜にした若きサムライ立石斧次郎♪

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かつて、その愛すべきキャラクターで多くのアメリカ人女性のハートを掴んだ、若きサムライがいました。

 

男の名は「立石斧次郎」

 

時は幕末、勝海舟や福沢諭吉らが随行した、「遣米使節団」その中に見習い通訳として参加していたのが、立石斧次郎その人でした。

 

人懐っこい笑顔と、明るい性格で使節団が乗船した、ポーハタン号のマスコット的存在となった斧次郎。

 

幼名が「為八」だったことから、同行者が「ため」と呼び、それが米海軍士官には「トミー」と聞こえたことが、ニックネームの由来になりました。

 

トミーは渡米前に、横浜の現在で言う税関の雑務に従事し、そこで英語力を身につけており、他の随行者と違って、外国人慣れしていてようですね。

 

横浜を訪れた福沢諭吉が、トミーに英語の発音を習っていたと言う逸話も残っています。

 

いつも明るく物怖じせず、アメリカ人相手にも、気軽に話しかけるトミーは船内の人気者になりました。

 

             

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アメリカの行く先々で大歓迎された使節団でしたが、とりわけトミーの人気は、何処に行っても絶大で!

 

ブロードウェイのパレードでは、女性から貰ったハンカチを、群衆に向かって振り、これにアメリカの女性は熱狂しました。

 

サービス精神も旺盛で、トリビューン紙の報道によるとサインを求められると「I like American Lady Very much」「I want marry and live here with pretty lady」と、書き添えたそうです!

 

「素敵な女性と結婚して、ここに住みたい」!結構大胆な発言ですが、これが受け入れられたのも、またトミーの持って生まれた社交性なんでしょうね♪

 

               

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トミーの各地での人気ぶりはトリビューン紙の他、イラストレイテッド紙、ニューヨークヘラルドなど、様々な新聞に紹介され、それが一層人気に火を付けたそうです!

 

トミーが泊まるホテルには、毎日各地から膨大な数の、ラブレターが届けられ。

 

舞踏会などでは、トミーが近づくと女性たちは、息を呑んで静まり返るほどだったと報道されています。

 

ジャーナリストの前坂俊之氏は。

他の日本人がしり込みする中で、

ただ一人、蒸気機関車で機関士をやってみたり、消防士となって、ホースで放水したり、フィラデルフィアでは、ピアノの伴奏で、日本の唄とアメリカの唄を歌って婦女子の喝采を浴びた。

 

トミーは活発で明るくすぐに仲良くなれる性格で、米少女と恋をして、自分の髪の毛を切って与えた。アメリカの少女と初めてキスをしたのがトミーである。

そう書いておられます。

 

まさに日本男児の面目躍如です!

 

使節団の他の随行者がアメリカ人や文化を理解しようとしない中で、トミーは生来の明るさや、精神の柔軟性そして天性のユーモア精神を兼ね備えた人物だったようですね!

 

トミーの人気はとどまるところを知らず、「お忍びで参加した日本のプリンス」だという、都市伝説が生まれたそうです♪

 

帰国したトミーは幕臣となりましたが、戊辰戦争で兄は戦死、トミーも銃弾を受けましたが、九死に一生を得、その後幕府は瓦解しました。

 

維新後「長野桂次郎」と改名したトミーに、新政府から岩倉遣外使節団の参加要請があり、 トミーは十年振りにアメリカを地を踏みました。

 

             

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そしてそこで、トミーを驚愕させる事実が待っていました。

 

なんと!自らの名を冠した歌が存在したのです!

「トミーポルカ」と題された曲はトミーの絶大な人気を、伝える曲として全米で大ヒット!

 

しかし、ユーモア溢れた会話や洗練された所作が、使節団の薩長出身者から「軽々しい」つまり、今で言う「チャラい男」と見られ肩身の狭い思いで、大人しくせざる終えなかったようです

 

語学に堪能で、明るく物怖じせず人懐っこく、フレンドリーで異文化を理解する精神に溢れ、社交性を身につけている。

 

これは現在においても、日本人男性に一番欠けている要素ではないでしょうか?

 

封建社会の中で、侍でも身分の差が大きい日本より、トミーにとっては、アメリカの方が生きやすかった。

 

そんな風に思ったりもしますが、激動の幕末という時代が、トミーのような、人間を生んだとも言えるように思います。

 

しかし、今の時代に生きていても・・・。

やっぱりモテるでしょうね(笑)

 

        

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トミーポルカの歌詞

 

通りがかった人妻も娘も

思わず夢中で取り巻く

 

かわいい男 小さな男

その名はトミー かしこいトミー

黄色いトミー 日本からやって来た

サムライトミー

 

[赤塚行雄著「君はトミーポルカをきいたか」]

 

     

 

 

 

君はトミー・ポルカを聴いたか―小栗上野介と立石斧次郎の「幕末」

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