人間が作った最高の友達!知ってビックリ10種の犬のルーツを紐解いてみた♪
人が猫を飼い始めたのは今から約五千年前、ヤギや羊は一万年前だと言われています。ところが犬はそれらの動物のはるか以前、なんと約三万五千年前から人と共生しています。
それから今日まで人と犬の結びつきは綿々と続いて来たんですね。ところで現在猫の種類は約40種ですが、犬の種類はどれくらいだと思いますか?
答えはなんと!400種!しかもそのほとんどの犬種は人間が作ったものです。
人間の生活を助けるため長い年月をかけて、様々な種をかけ合わせ作られた犬種ばかり。それほど昔から人間の生活に密着した動物、それが犬なんですね。
人間が作った犬たちの代表的な犬種とその用途
ではどのような犬種がどのような用途で作られていったのでしょうか?代表的な犬種をご紹介しましょう!
ブルドッグ
ブサ可愛犬の代名詞とも言えるブルドッグですが、これも人間が作った犬ですね。ブルドッグ特徴であるこのブサ可愛の顔。しかしこの顔にもビックリの理由があったんですね
ブルドッグはもともと牛と戦うために作られた闘犬で、飛び出した下あごは牛に噛み付いたときも鼻で息が出来るようにするためで、重心が低いのは牛の角で突き上げられないため。
また口の横のシワのような筋は、牛の血が筋を伝って流れることで血が口に入らないように作られたものです。
う〜ん深い!
チワワ
一時大ブームになったチワワですが、チワワ作られたのにも理由があります。チワワが小さいのは人間が負担にならず抱っこ出来るため。
そして何故抱っこ出来るようにしたのか、それは両手の保温のためなんですね!贅沢と言うか・・・保温なら手袋でいいのにと思ってしまいますが、これだけ愛されているんですからまあいいでしょう。
プードル
日本ではトイプードルが大人気ですが、昔はスタンダードプードルという大型のプードルが主流でした。プードルは「コンチネンタル・クリップ」という独特のカットでおなじみですがこれももちろんファッションのためではありません。
プードルは水鳥を獲るための狩猟犬で、水辺で狩りがしやすいようにこのカットが生まれたんですね。泳ぐのに邪魔な部分をカットし、体温低下を防ぐため心臓と足の毛を残してあります。
なんでこんなヘンテコなカットをと思っていてごめん・・・。
オールドイングリッシュシープドッグ
人間が長い歳月をかけて交配を繰り返し、改良した典型の犬種がオールドイングリッシュシープドッグです。
牧羊犬として飼われた犬種ですが18世紀末、羊が恐れないよう羊に姿を似せるため当時の牧羊犬の中で毛の多い犬同士を交配を繰り返し。
さらにコリーなど他の様々な毛の多い犬と交配させて完成したのは19世紀末。100年の長い歳月を掛けて創られたのがオールドイングリッシュシープドッグ。
凄すぎる・・・。
ドーベルマン
軍用犬や警察犬として重宝されているドーベルマン。かなり怖いイメージですが実は作られた理由にその秘密があるんですね。
19世紀後半にこの犬種を作ったのはドイツ人のルイス・ドーベルマン。税金の徴収をする傍らブリーダーも営んでいた彼は、多額の現金を持ち歩くという仕事のせいもあって警護してくれる犬が欲しいと考えたのが、ドーベルマンを作るきっかけになりました。
彼が求めたのは警護能力が高いことはもちろん、気品があり手入れもしやすいというもので結構贅沢な望みですね。
その結果オールドジャーマンシェパードやロットワイラーにグレイハウンドなど、色々な犬種の血を入れながら作り上げていったのが現在のドーベルマンです。
これはイメージ通りですね!
ジャーマンシェパード
軍用犬、警察犬としてドーベルマンと並ぶジャーマンシェパード。元は牧羊犬ですが軍用犬として世界に広まった犬種です。
狼のような風貌は大昔からいたように思いがちですね。しかしその歴史は意外に浅く1890年代に作られました。
作ったのはドイツの軍人でブリーダーのマックス・エミール・フレデリック・フォン・ステファニッツ(名前ながっ!)
彼は狼のような外見で訓練性が高く、フレンドリーで鋭い感覚を持つという理想的な犬を作ろうと、オールドジャーマンシェパードをベースに、ドイツのいろいろな牧羊犬と交配し改良。
そうして作り上げたのがジャーマンシェパード。外見のまったく違うドーベルマンとジャーマンシェパードが同じ犬種がベースになっているのは興味深いですね。
ミニチュアダックスフンド
日本で大人気のミニチュアダックスフンド。愛玩犬の典型のような可愛さですがこの犬種も元は猟犬として改良されました。
ダックスフンドの短い足はアナグマを獲るために作られたのは知られているところですが、それよりも小さなウサギなどの小動物を獲るために改良されたのがミニチュアダックスフンドです。
ドーベルマンやジャーマンシェパードと違って、ダックスフンドの歴史は古く古代エジプトの壁画に描かれた胴長短足の犬が始祖だと言われています。
やはり犬は使役の動物としてはるか昔から、人間と共生して来たのだと改めて実感しますね。
ダルメシアン
ディズニー映画「101匹わんちゃん」で有名なダルメシアン。この犬種もまた歴史は古く古代エジプトの壁画に描かれていて、数千年の歴史があると思われます。
ダルメシアンの特徴としてその脅威的な体力と持久力が挙げられます。これは元々ジプシーと移動する生活をしていたためと言われていますが、この生活によって他の犬が持っていない特殊な能力を身につけることのなりました。
それが馬車との伴走!これはダルメシアンにしかない能力で、馬もダルメシアンとなら問題なく走ることが出来たと言われています。
馬車を先導し伴走しながら野犬から馬を守る、そんな万能犬に作られたのがダルメシアンなんですね。
アメリカに渡ったダルメシアンは当時馬車だった消防車の先導でも活躍し、現在もアメリカの消防署のマスコットとしてダルメシアンは知られています。
ただ者ではない!
マルチーズ
マルチーズはイタリアの南、マルタ共和国のマルタ島に紀元前1500年頃貿易商人がアジアから持ち込んだ犬が原産だと言われています。
マルチーズには他の犬種と異なる点がふたつあります。そのひとつは他の小型犬が交配によって小さく作られたのに対し、マルチーズは最初から小さかったこと。
ふたつめは使役犬としてではなく、生まれながらの愛玩犬だったこと。世界最古の愛玩犬と言われエジプトやギリシャでは、豪華な金の食器で食事を与えたり、死ぬと豪華な墓を建てたという貴族たちの記録が残っています。
使役犬として人間と共生すること、愛玩犬としてただ可愛がられること。どちらが幸せなのか、考えるべき点ではあると思いますね。
ラブラドールレトリーバー
トリはやはり我が家にいるラブラドール!
カナダのラブラドール半島ニューファンランド島へやって来た人たちが持ち込んだ使役犬、それに島原産の犬との交配種であるセントジョンズレトリーバーがラブの始祖と言われています。
使役犬として漁師の網から飛び出した魚を、海に飛び込んで回収する役割りから「Retreve(レトリーブ 回収する)」と名付けられました。
足に水かきが付いているのも大きな特徴で、最初の毛色は黒でしたがその後イギリスで改良が加えられイエローや茶色が出るようになりました。
現在も愛玩犬であると同時に、盲導犬や介助犬に薬物や爆発物を発見する探知犬そしてガンや心臓発作を感知するアラート犬として活躍しています。
私にとってはベスト・パートナーですね。
まとめ
異なる種の生き物がともに生きていくことはありますが、それはお互いが食料や隠れ場所としてメリットを得る関係として成り立っています。
しかし人と犬は単なる利害関係だけではかれるものではありません。時には孤独を癒しあったり心の絆で結ばれた関係です。
これは異なった種の生き物としては非常に稀な関係だと言えます。それはやはり長い歴史の積み重ねですね。
犬は常に人のそばで生きて来た動物です。人が喜ぶ顔を見て幸せを感じる動物です。そんな犬たちを守ってやれるのは人間だけです。
そして犬はそんな飼い主を全力で守ってくれる存在です。これまでそうして共生して来たように、そしてそれはこらからもずっと続くでしょうね。